解剖生理学を知る鍵は想像力
セラピストは、身体をケアし、施術して癒したり、身体に関係することを伝える立場にある職業です。しかし身体の中は実際に見たこともなく、触ったこともありません。
インターネットで情報を探しても、それが自分の中で起きている実感がわかない・・・・全体像が見えなかったり、終わりの見えないものだったりすると長続きせず尻込みしてしまいます。
私たちと一緒に身体を【想像】する旅に出ましょう!
セラピストは「人間(ヒト)」を癒します。
癒される側も、また「人間(ヒト)」です。
人間の身体に興味を持って「人体」を知りましょう。
人体を知ることは、歴史を知り、世界を知ることです。
解剖学の歴史
人体解剖の歴史は古代エジプトの時代にまでさかのぼり、紀元前3500年頃には、すでに頭蓋縫合や脳表面の状態に関する記録が残されており、古代ギリシャの医学者ヘロフィロスは人体解剖により脳が神経系の中枢であることを発見したり、「十二指腸」「前立腺」といった医療用語を創造したりと現代の医学の基礎となる理論を組み立てました。
解剖学と生理学
人間が、特に意識することなく呼吸をして、美味しいものを食べて舌鼓をうち、何不自由なく歩き、健康に生きていられることは一番幸せなことです。ですが、実はとても不思議なことです。それを解明する助けになるのが解剖生理学といえます。
解剖学は「人間をバラバラにして何がモトになっているか」を学び、生理学は「バラバラになっているものをくっつけた理由」を学ぶ。
解剖生理学が何のためにあるのか?それが始まりの一歩です。
お腹が空いたり、暑いと汗が出たり、運動したら心臓がドキドキします。恋をすると胸がキュンとし、失恋した夜は涙が止まりません。それでもいつかは眠くなります。
そのような時、私たちの体の中ではいったい何が起こっているのでしょう?
それぞれの臓器の働きや構造だけを勉強しても、1人の生活体としての人間の全体は見えず、想像力に欠ける知識は、臨床では役に立ちません。
現場の身近な例を挙げて説明し、難しい解剖学・生理学を簡単に解りやすく学びます。